東京都品川区旗の台・分譲住宅B号棟

いきなり夜景の写真から始まりますが、旗竿状の敷地の奥に建っているのがB号棟です。

道路から細長く伸びた竿の先に、住まいが配置されています。

旗竿地の竿部分は幅が限られるため、一般的には駐輪場や植栽として使われることが多く、建物以外の用途になるのが普通です。

今回はその部分を、単なる余白として扱うのではなく、積極的に空間として使えないかと考えました。

玄関の扉を開けると、いきなりギャラリースペースが現れます。

竿部分に長さ4.5mの突出部を設け、列柱が並ぶ細長いギャラリーとしました。

天井が少しガシャガシャした印象に見えるかもしれませんが、これは装飾ではありません。

「方づえ」と呼ばれる構造体で、細長い空間を支えるための仕組みを、そのまま表に出しています

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旗の台プラン

竿の部分に細長い廊下のようなスペースがわかりますか? 

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まだ施工前だったのですが、玄関庇が付けられる予定です。
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逆にギャラリーから玄関を見たところ。日中は小窓からほんのり採光がとれます。
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玄関から入っていったん半地下の1階に潜ってから2階に上がる構成です。2階に上がるとLDKがあり、先ほどのギャラリースペースの上階にスタディスペースを設けました。購入者であるご主人はこのスペースが気に入って、この家に決められたそうです。ギャラリースペースのデザインなど、重厚な感じがご夫婦でお気に入りだそうです。こういう話は嬉しいですよね!

ご引越後、伺った際に中を見せていただいたのですが、大変センスのあるご夫婦で、とっても素敵な感じのインテリアで過ごされていました。お載せできないのが残念。
品川区旗の台B号棟 (14)これは計画当初から意識していたのですが、キッチンスペースからギャラリースペースが見通せるようにしました。窓の奥に見えている壁がA号棟の壁です。通常家と家の境は、おとなりの視線を気にしてカーテンやブラインドで仕切ることが多いのですが、窓と窓の関係を慎重に配置しているので、お隣が気にならないはずです。中央の窓の奥に見えている小窓は、A号棟のパントリーの窓で、比較的高い位置に付いているので覗き込まれることがない位置に調整しています。

品川区旗の台B号棟 (1)キッチンはTOYO-KITCHENのBAYです。お客様が施工途中で購入されて、急遽このキッチンに変更されました。ショールームにも一緒に足を運び、様々な思いのこもったキッチンです。ここまでくると家のつくりといい、設備といい、作り付けの家具といい、もう注文住宅といってもいいぐらいです。 

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3階は子供部屋。こちらはロフト付きです。半地下の3階建てなので、周りが2階建てだと、3階の窓はお隣の屋根の上に出てきます。
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ロフトにのぼって見下ろしたところ。
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ロフトは天井高さが1.4mまでしか取れないのですが、かがめばなんとか移動はできます。いろんなことに使えそうですよね。 品川区旗の台B号棟 (5)

もう一つの子供部屋。
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注文住宅は創作活動が出発点なのに対して、分譲建売は経済活動が出発点なので両者は咬み合いません。
しかし、検討を丹念に重ねつつ、熱意ある購入者様との対話を通じて、このような住宅ができたことは奇跡的なことだなと思いました。

[ 竣工年:2011年 ]

Photo : Ishii Atelier