第5回空間デザインコンペ 佳作|身体の動きが空間を更新する美術館

第5回空間デザイン

人の重みで透明なガラス床がわずかにひずみ、白濁して移動の軌跡が雲の流れのように残る。
鑑賞者の身体そのものが、空間の表情を更新していく美術館を構想しました。

例えば、絵画の前では直線的な雲の軌跡が生まれ、彫刻の周囲では回り込むような流れが現れます。
展示作品を見る行為そのものが痕跡となり、時間の経過とともに空間の雰囲気が変化していく美術館です。

この発想の原点には、大学3年生の終わりに訪れたヨーロッパで体験した、
ジャン・ヌーベルによる「アラブ世界研究所」があります。
外部環境に応答して機械的に制御され、内部空間が絶えず変化するその建築は、
環境と連動して更新され続ける空間」という建築の未来像として強く印象に残りました。

本案ではその体験を、人の身体そのものが環境要因となり、
空間に変化をもたらす仕組みとして読み替えています。

大学生のときに初めて応募した空間デザインコンペにおける佳作案であり、
現在の設計思想の原点となる提案です。