素敬の家 1

東京都の練馬区上石神井に家を建てました。
弊社VITの事務所も兼ねています。
事務所兼用住宅ということで、「職住近接」の住まい方になります。
良好な住環境の土地に巡り合うことができ、暖かく涼しい住まい・職場となりました。

玄関前には深い軒の空間があり、外部収納、自転車置き場があります。
駐車場の運転席から降りても、アプローチから玄関までほとんど濡れません。
玄関前に広めの軒先があると、外部へのアクセスが豊かになります。
大雨でも安心して表に出られます。

外壁はアルセコ。色はワイス(白)
玄関前は黒御影石を使いました。(ジェットバーナー仕上げ)
木のルーバーは、杉の鋸挽き材で、すのこ状に貼ったファサードラタンです。
軒天は杉の羽目板。
玄関はガデリウスのヌードドアに桧の鋸挽き板を両面に貼りました。

縦樋と鎖樋を連結しました。
ちょっとした三角スペースを利用して、ジューンベリーを植えました。

1階の事務所・打合わせ室。
木材をノコで挽き割ったそのままの表情を出したくて、5cm巾の板を壁に敷き詰めました。
電動サンダーで毛羽立った木の繊維を取り除いたら、革の「スエード」のような優しい手触りになりました。
陽が差し込むと、鋸挽きの優しい表情が浮かび上がってきます。

2階の住居ゾーン。
リビングは北側に配置しましたが、3階の窓から太陽光を取り入れます。
個室も南向きで、2階の居室は全て南面しています。

リビングの北側と北西にも窓を配置し、緑道に向けて開きました。
リビングから360度視界を開いて、「天地の動き」を取り込みます。
夕方になると緑越しに西日が入ってきます。
撮影時は新緑が眩しい時期ですが、秋になると紅葉に包まれます。

木製サッシは「防火・佐藤の窓
「佐藤の窓」の防火タイプを国内で初めて使った建築となりました。

パイン材のウッドワンのキッチンに桧の小割り材を組み合わせたⅡ型キッチンです。
室内循環型レンジフードにしました。

リノリウムとウールカーペットの組み合わせ。
台形の敷地なので、TVを中心にキッチンとリビングが扇状に取り囲むような形になりました。

緑道側の窓は、大きさと高さを緻密に計算して、緑道側の視界を制御しています。スクリーンを降ろさなくても、人と目が合うことはありません。常時プライバシーが保たれます。
ハニカムサーモスクリーンを入れています。
階段手すりや家具、建具の取手はウォールナットで統一しました。

ルーフバルコニーの壁は丸太を挽き割った「耳付き板」をルーバー材として使いました。右側の外壁から配線が出ていますが、ここに電動ブラインドのヴァレーマが設置されます。

庭には野菜や果物の木を沢山植えました。
1本だけシンボルツリー的にヒメシャラを植えました。

春先になると目の前の緑道の桜が満開です。
初夏になると事務所とリビングが新緑で満たされます。

秋の紅葉が見事なのですが、、、
冬に大量の落ち葉が降り注ぎます。
この掃除が本当に大変!

用途: 事務所兼用住宅
敷地面積: 106.86m2
延べ面積: 124.77m2
構造・階数: 木造3 階建て(在来工法)
防火規定: 準延焼防止建築物(準防火地域)

UA値: 0.24W/m2・K
C値: 0.1cm2/m2
耐震性:耐震等級3(5相当)
PV4.85kW + おひさまエコキュート
3種換気 + 循環ファン (冬季はパッシブ換気)