※本稿は2002年のコンペ案をバージョンアップしたものです。
都心において川は、最も遠くを見通せるインフラです。
川はゆっくり曲がって流れているので、道路のようにビルなどで視界が遮られることがありません。看板や信号もありません。川の両側が並木に囲まれていれば、橋の上では、意外なほど自然に包まれた空間が広がっていることに気づくでしょう。
密集した都心において、見通しの良い公共空間は、魅力的な存在であるはずです。それをただの通過機能にとどめておくのは惜しい。そのポテンシャルを存分に引き出せないだろうか?
そんな問いから始めました。
目黒川を想定しました。
※目黒川は東京都世田谷区・目黒区・品川区をまたがる川です。
両岸には約4㎞に渡って800本の桜並木があるとされています。
橋が点と点をつなぐ「線」として架けられるのに対して、
面的な広がりをもたせたら、川の上の広場のような使い方ができるのではないか?
また、周辺にある様々な飲食店から自由に持ち寄って過ごせるような場所を構想しました。
ハニカム構造とすることで、版が高剛性になり、極薄のスラブが川の上にふわっと掛かります。版が薄くなることで増水時のリスクを減らせます。
ハニカムの六角形を貫通するように穴が開いていて、合わせガラスがはめ込んであったり、六角形の筒がそのまま上に伸びてテーブルになっています。
都心の川の上で、仲間と夜桜を眺められたら素敵ですね!
このコンペ作品の内容は大学院を出た後の2002年頃のものですが、弊社の基本精神は当時から変わっていません。
観察と発見・試行錯誤から生まれる「生活を豊かにする概念や発想」を大事にしています。
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